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タイ人への日本語教育

外国人を採用するときには、日本語力が大きな課題になります。親日国として知られるタイですが、日本語力がどの程度かはあまり知られていません。ここでは、タイ人の日本語力やタイにおける日本語教育事情などを紹介しています。

タイ人の日本語力とは

タイは、東南アジアの中で日本語教育が盛んな国のひとつです。タイの日本語学習者のうち約8割が中等教育機関で学んでいます。後期中等教育の第二外国語のひとつとして日本語が加えられたことや2001年の基礎教育カリキュラム改訂によって前期中等教育でも日本語講座が可能になったことなどが影響しています。日本語を活かせる職場が国内に豊富なこともあり、日本語を学ぶモチベーションが高い環境です。

参照元:【pdf】JAPAN FOUNDATION 国際交流基金/東南アジア https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/survey2021/s_east_asia.pdf

タイ語と日本語の違い

母音が多い

タイ語は日本語と比較して母音の数が非常に多く、長短や口の開き方、舌の位置などによって意味が変わる音が数多く存在します。日本語では五つの母音を基本として発音しますが、タイ語では同じ「あ」に聞こえる音でも微妙な違いがあり、正確に発音し分ける必要があります。そのためタイ人は細かな音の違いを聞き分ける能力に長けています。一方、日本人がタイ語を学ぶ場合や、タイ人が日本語を話す場合でも、曖昧な発音は誤解につながりやすくなります。特に介護現場のように指示や体調変化を正確に伝える必要がある場面では、一音一音を意識した発音が重要になります。

声調が多い

タイ語の大きな特徴として声調の多さが挙げられます。声調とは音の高低や上がり下がりによって意味を区別する仕組みで、タイ語には複数の声調が存在します。日本語でも「箸」と「橋」のようにアクセントの違いで意味が変わる言葉はありますが、タイ語ではそれがより体系的で頻繁に用いられます。同じつづりであっても声調が異なるだけで全く別の意味になるため、正確な発音と聞き取りが欠かせません。この点を理解しないまま学習を進めると、単語を覚えても意思疎通がうまくいかないことがあります。

タイの日本語教育事情

日本語教育の歴史

タイにおける日本語教育の歴史は、1947年ボピットピムック後期中等教育日本語講座開設にスタートします。1964年にタイ国元日本留学生協会附属日本語学校日本語講座が開設され、1965年にタマサート大学日本語講座、1966年にチュラーロンコーン大学日本語講座、1969年に在タイ国日本国大使館広報文化センター日本語学校日本語講座と、日本語講座が開講されていきます。1980年代には地域の大学にも日本語講座が普及していき、2000年代にはタイ東北部のコンケン大学でも日本語教育プログラムがスタートしました。日本語能力検定がバンコクとチェンマイ、ソンクラー、コンケン、ウボンラチャタニーで行われています。2017年度からオンラインでの申し込みとなりました。

日本語を学習するきっかけ

日本語を活かした就職先が国内に豊富にあることから、日本語を学び始める人が少なくありません。2020年JETRO調査では、タイに進出している日系企業は5,856社にのぼっています。また、アニメやマンガ、歌などの日本文化の流入がきっかけになっているケースも少なくありません。

学校教育での日本語

高等教育段階での日本語教育の歴史が古く、日本語や日本語教育に関する研究やセミナー、勉強会など様々な取り組みが行われています。優秀な研究者を中心に、日本で出版された教材や参考図書の翻訳なども行われています。

1981年に後期中等教育の第二外国語に日本語が加えられ、2001年に基礎教育カリキュラムの改定で前期中等教育でも日本語の開講が可能になりました。2010年からは中等教育機関を対象に、新方針の元、理数系を含めたすべてのクラスで第二外国語の履修が可能になったことも日本語学習者の増加を後押ししています。

タイ教育省は、2013年から2018年までの5年間で日本語教員200名を特別枠で公務員として採用しました。2022年度は、日本語を教える国立中等教育機関が431あります。また、2018年度日本語教育機関調査では、国立・私立大学を合わせて80以上の大学で日本語教育が行われています。

初等教育では日本語教育を行っている機関は少なく、外国語プログラムを持つ学校で小学校4年制から第二外国語の選択必修科目として教えている程度にとどまっています。

学校教育以外での日本語

オンライン授業を中心に、民間教育機関が日本語教育を提供しています。2021年度の教育機関調査値で2018年調査より学習者が約55%減少しましたが、学習の場がオンラインコースや各種メディアを利用する場に移行していることが一因と考えられています。

参照元:【pdf】JAPAN FOUNDATION 国際交流基金/タイ(2022年度) https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2022/thailand.html

外国人介護材の育成のポイントを解説

介護現場で求められる日本語レベル

外国人が日本の介護現場で働くためには、在留資格ごとに一定の日本語能力が求められます。介護は利用者の命や生活に直結する仕事であるため、日常会話だけでなく、業務指示や記録、緊急時の対応を理解できる日本語力が必要です。在留資格には技能実習、特定技能、介護福祉士など複数の区分があり、それぞれに目安となる日本語能力試験のレベルが設定されています。資格の種類によって求められる日本語力は異なりますが、共通していえるのは、現場で円滑なコミュニケーションを取れることが重視されている点です。

在留資格 日本語レベル どの程度か
技能実習 N4 基本的な日本語を理解することができる
特定技能(介護) N4相当以上 日常的な業務指示を理解し、簡単な会話が可能
介護福祉士 N2以上 専門用語を含め、現場で自立して業務ができる

参照元:【pdf】厚生労働省:外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック

参照元:国際交流基金:日本語能力試験JLPT

国家資格取得を支援する教育システム
「ZENKEN NIHONGO 介護」

Zenkenキャプチャ

引用元:ZENKEN NIHONGO 介護公式HP(https://zenken-career.jp/nihongo-kaigo/)

ZENKEN NIHONGO 介護の特徴

介護に特化した日本語教育カリキュラム

ZENKEN NIHONGO 介護は、外国人介護人材が日本の介護現場で必要とされる日本語力と専門知識を効率的に身につけるために設計された教育システムです。一般的な日本語学習とは異なり、介護現場で実際に使われる表現や専門用語を中心に学習できる点が特徴です。利用者への声かけや記録の書き方、職員同士の報告・連絡・相談など、実務に直結した内容が体系的にまとめられています。これにより、学習者は日本語能力試験対策だけでなく、現場で即戦力となるコミュニケーション能力を同時に養うことができます。

国家資格取得までを見据えた継続的支援

ZENKEN NIHONGO 介護では、介護福祉士国家資格の取得を最終目標に据えた長期的な学習支援が行われます。日本語力の向上だけでなく、介護に関する基礎知識や試験対策にも対応しており、段階的にレベルアップできる構成になっています。また、学習者の理解度に応じたフォロー体制が整っているため、日本語に不安を抱える外国人も学習を継続できます。このような教育システムは、外国人材の定着率向上や、介護現場全体のサービス品質向上にもつながります。

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ZENKEN NIHONGO 介護の
プログラム例

3ヶ月目 生活のための日本語能力向上と簡単な介護日本語の習得
9ヶ月目 介護の仕事を理解し、現場で使われる日本語の習得
2年目 専門用語の理解と運用と介護福祉士試験に向けての基礎固め
3年目 「介護福祉士」受験対策【頻出問題徹底期間】
4年目 「介護福祉士」受験対策【完全に知識を習得】
  • ※月額:14,300円(税込)
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ZENKEN NIHONGO 介護を
導入した福祉法人の声

学習状況の把握で本人へのサポートも簡単に

導入前は受講生の学習状況や進捗がほとんど把握できなかったので、ちゃんと勉強してくれてるのか不安でした。ZENKEN NIHONGO 介護は 毎月のレポートで、受講生が何時間勉強しているのか、どれくらい動画を見ているのかまで詳しく把握できるので助かっています。おかげでこちらから本人へのサポートもしやすいです。

引用元:提供文

継続しやすいペースで学習するため、挫折を防げる

以前導入していたプログラムは月に2回、2時間の授業だけだったので、受講生のモチベーションが続きにくいのが一つの課題でした。その点、ZENKEN NIHONGO 介護は週に2回授業を行ってくれるのがとてもありがたいです。あくまでも 自宅での勉強がメインなので、週に2回という頻度は学習を継続するにも丁度よく、いい意味でもプレッシャーを与えてくれていると思います。

引用元:提供文

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ZENKEN NIHONGO 介護の
基本情報

運営会社 Zenken株式会社(Zenken Corporation)
所在地 東京都港区麻布台 1-3-1 麻布台ヒルズ 森JPタワー22F
電話番号 03-3349-0451
URL https://www.zenken.co.jp/

タイ人の文化について

タイはかなりの親日国家です。日本食や日本の自然が好きな人やアニメ・マンガといった日本のカルチャーに興味がある人が多いです。親日感情から、日本語への興味が高く、日本語教育も充実しています。しかし、タイでは学力の低下が課題となっており、日本語の学習レベルも個人差が大きいです。

タイには日系企業がたくさんあるため、国内の日系企業や日本語が活かせる企業に就職する傾向が強く、日本に行って就職するという考えが普及しているわけではありません。しかし技能実習生として来日したり、日本に留学後そのまま日本の企業で就職する人もいます。

タイは95%が仏教徒です。日本の仏教とは少し異なり、修行や僧侶へのお布施などが大切な行いと考えられています。日頃から徳を積むことを重視しているため、親切で温厚な人が多いです。上司が部下を人前で叱責するといった行いは、タイ人の信用を失うことに注意しましょう。

タイ人の穏やかな気質にあわせた日本語教育を提供しよう

親日国家であるタイでは、日本語教育を行っている教育機関が充実しています。第二外国語に力を入れていることや日系企業の進出が多いことから、日本語を学習する人は安定して多い環境です。一方、タイ国内での生活がしやすいため、海外で働く人は多くありません。穏やかな性格の人が多いため、タイ人を採用する際は、争いごとや叱責などを避けるよう注意しましょう。

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