インドネシア人に限らず、海外人材を受け入れる際には、在留資格に注意が必要です。介護分野での在留資格は、4種類あります。
最初に開始された在留資格は、2008年にスタートした特定活動「EPA介護福祉士」です。2016年に在留資格「介護」がはじまりました。在留資格「介護」は、国家資格「介護福祉士」が条件です。また、2017年には技能実習「介護」が加わり、2019年から日本の人材不足解消を目的として、特定技能「介護」が創設されました。
4種類の在留資格について、以下のページで解説しています。ご参照ください。
上記で紹介した在留資格のうち、特定技能「介護」については、介護施設の事業者がインドネシア人の介護人材を受け入れる際に、インドネシア共和国労働省のシステムへの登録手続きが推奨されています。登録が推奨されているシステムは、「IPKOL(労働市場情報システム)」と「SISKOTKLN(海外労働者管理サービスシステム)」です。
IPKOLは、インドネシア国外の仕事を紹介する求人サイトと理解すればいいでしょう。SISKOTKLNは、インドネシア国外で働くことが決まった際に登録するシステムです。
このシステムへの登録は、登録支援機関を通して採用する場合は必要ありません。登録支援機関は、特定技能で外国人の人材を雇用する企業や施設に委託され、支援計画の作成・実施を行う機関のことです。
イスラム教徒の女性が頭を覆っている布がヒジャブです。配偶者や血縁関係のある異性の前でしかヒジャブをとることができないとされているため、イスラム教徒のインドネシア人女性を受け入れる際は、制服として布製のヒジャブの用意が必要になる可能性があります。
ラマダンは毎年4~6月頃の4週間、日の出から日没まで断食するイスラム教の聖月です。毎年期間は異なります。飲食禁止期間中は体力的負担の大きい業務を控えるなど、配慮が必要です。
イスラム教徒は通常、1日5回の礼拝を行います。各礼拝は5〜10分程度で、施設側は礼拝時間の確保に配慮が必要です。ただし、個人によっては1日3回など、柔軟に調整できる場合もあります。イスラム教徒の信仰生活に対する理解と配慮が重要です。
インドネシア人の時間感覚は、日本人の感覚と大きく異なり、「ゴム時間」と呼ばれています。待ち合わせに30分程度の遅刻は当たり前です。交通機関でも遅延が目立ち、工期・納期の遅延も日常的に発生します。日本に仕事に受け入れる際は、日本人の細やかな時間感覚をしっかりと説明しなければいけません。
日本人でも同じですが、インドネシア人には特に人前で叱られると大きな侮辱と感じる傾向があります。本人はもちろん、周りで見ているインドネシア人からも反感を買いますので、人前で叱らないよう気をつけましょう。
インドネシアは国民のほとんどがイスラム教徒です。豚肉やアルコールなどの禁止されている食べ物に配慮する必要があります。また、イスラム教では左手が不浄とされているため、左手で他人に触ったり、物を受け渡したりすると嫌がられます。日本人にとっては何気ない動作ですので難しいですが、知っておくだけでも配慮できることがあるでしょう。
その他、外国人材の受け入れについてまとめていますので、参考にしてください。
インドネシア人材を受け入れる流れの一例として、EPA就学コースを紹介します。
EPA就学コースは、インドネシアからEPA介護福祉士候補者として来日して研修を受講する制度です。訪日前に6ヶ月から1年間の日本語研修を受講し、来日後に2.5ヶ月~6ヶ月の日本語研修を受講します。日本の介護施設で就労しながらさらに研修を受け、介護福祉士国家試験を受験すると言う流れです。
海外人材を受け入れる際は、日本語でのコミュニケーションに不安を感じるのではないでしょうか。以下のページでは、日本語教育プログラムについて紹介していますので、参考にしてください。
当サイトでは、外国人介護人材を受け入れ、経営を改善していくための情報を紹介しています。ご参照ください。