外国人介護人材の“リアル”をお届け!
今回は、鹿児島にある高齢者施設「野の花会」さんにじっくりお話を伺いました。
野の花会さん2009年からはEPA(経済連携協定)制度を活用し、鹿児島県内でも先駆的に外国人スタッフの受け入れも積極的に行っています。
チーム全体で支え合う温かな雰囲気が広がっており、取材班も皆さんの仲の良さと愛情の深さに胸が熱くなりました。外国人スタッフでは、活躍されているご夫婦のアンガさんとユニアさんをご紹介。是非、最後までご覧ください~!
ユニアさんは、元々日本のドラマや音楽をよく観たり聴いたりしており、日本文化、人々の礼儀正しさにも惹かれたといいます。ある日信頼している友人からEPAについて紹介を受け、「これは自分の夢を形にできるチャンスだ!」と思い、チャレンジすることを決意したそうです。
一方、アンガさんは、大学で進路について悩んでいた時期に、先輩からEPAについて聞いて、詳しく調べていくうちに、「自分も異国の地で働いてみたい」と強く思うようになり、EPA制度を通じて日本で働くという目標を持つようになったそうです。
アンガさんは来日当初、山形県で働いていましたが方言に戸惑い、慣れるまで1年ほどかかったそうです。その後、日本での3年間の遠距離恋愛を乗り越え、ユニアさんがいる野の花会さんに転職。当初アンガさんは、山形弁に慣れてところで、次は全く異なる鹿児島弁に戸惑ったそうです。
授業で学んだ標準語とはまるで違い、「まるで別の言語のようでした」とアンガさんは笑いながら振り返ります。例えば、施設の利用者さんとの会話中に知らない単語が出てきたり、スタッフのちょっとした一言が理解できなかったこともあったそう。それでも、職員の皆さんの親切なサポートや自身の努力のおかげで、次第に言葉の壁を越えていけたとのこと。インタビューでは「“よかにせ” が“かっこいい”という意味なんです」と笑いながら教えてくれました。
アンガさんは「利用者さんと話していると、祖父母を思い出す」と語ります。ときには、一緒に歌を口ずさんだり、昔話を聞いたりする時間もあるそうです。そういった何気ないやりとりのなかに、やさしさと信頼関係が育っていくのを感じるのだとか。
ユニアさんも「“ありがとう”の言葉が、自信につながっている」と話し、最初は自分の日本語が通じているか不安だったけれど、少しずつ相手の笑顔や言葉に励まされてきたといいます。おふたりの言葉から、日々の介護に真心を込めて取り組んでいる様子がしっかり伝わってきました。
同じ職場で働くふたりは、帰宅後も仕事の話をよく共有するそうです。「今日こんなことがあってね」と話し合いながら、お互いの考え方を確認したり、感じたことを共有したりすることが習慣になっているとのこと。忙しい毎日の中でも、そうした対話の時間がふたりにとっての癒しになっているそうです。
「相手の立場になって考えたり、感謝を言葉にしたりすることが自然にできるようになった」と話すふたり。職場でも家庭でも、支え合う姿勢がそのまま生きているのが伝わってきました。

Q 外国人職員に何を期待していますか?
「外国人に限ったことではなくて、すべての職員に対して“自分のペースでキャリアを積んでいってほしい”と願っています。介護福祉士だけでなく、例えば看護資格、ケアマネジャー等、いろんな資格を取って、もっと自信を持って仕事に向き合えるように、職場としても応援したいんです」。そんな想いが、施設の文化として根づいていることを感じました!
EPAで来日する多くの方は、インドネシアで看護学部を卒業しています。つまり、日本に来る前から医療の知識を持っているのです!
そして、日本語のN1を取得すれば、介護だけでなく看護師国家試験にも挑戦できます。もしくは条件によっては看護師養成所に通う道も。
これは、キャリアの幅を広げる大きなチャンスですね!
野の花会さんのような成長を応援する環境があれば、EPA人材の力はさらに発揮されていくでしょう!
「ふたりがいると、空気がやわらかくなる」と話す辻園さん。「挨拶ひとつでも、場が明るくなるんです」。その場にいるだけで、自然とまわりに笑顔が増えるような雰囲気を持っていて、忙しい業務の中でも心がほっとする瞬間を届けてくれる存在です。
日々のちょっとした声かけや笑顔のやりとりが、職場の空気をやさしく、前向きに変えてくれる。そんな“明るさ”が、まわりの職員や利用者さんの活力になっていると感じるスタッフも多く、「今日はふたりに会えるからがんばれる」と話す声も聞かれました。
「こんなに優秀な方々が日本に来てくれて、こちらからも相手のことをもっと知って関係を深める」と辻園さんが仰っていました。「私はインドネシアのコーヒーが好きです!」と楽しそうにお話くださいました。ちょっとしたきっかけから会話が広がり、自然に互いの文化への理解や関心が深まっていったとのこと。
こうした何気ない交流が、職場全体の雰囲気を温かくし、笑顔が生まれるきっかけになっています。
先日は職場の皆さんで女子会を開いたそうで、そこにはユニアさんも参加。プライベートの話だけではなく、みなさんで「介護をもっと良くするにはどうしたらいいか」といった仕事の議論まで。国籍に関係なく、前向きに仕事に取り組む方が多いからこそ、明るい職場ができるのかもしれません。
こうした何気ない交流や対話の積み重ねが、職場のあたたかい雰囲気を育て、信頼関係の土台を強くしてくれているのだと感じました!
野の花会さんでは、コロナ前までは職員による日本語勉強会を実施していたとのこと。勤務後の1時間を使い、日本人職員が講師役となって、現場で使う日本語や漢字、日常業務に関わる言葉などを教えていたとのことです。また、鹿児島特有の方言に対しては、本人たちがわからなかった言葉をメモして職員に聞いており、実践的なやり取りの中で言葉を覚えていく流れができていました。そのほか、地域の方が週1回施設に来て日本語を教える「地域ぐるみの支援」もありました。
コロナ以降は対面研修が難しくなったため、方法を刷新し、現在はZenkenと連携して介護福祉士資格取得を後押しするオンライン支援へ移行しています。楠元さんは「日本語力は仕事と生活の安心につながる。だからこそ支える環境づくりが重要」と語り、その姿勢が施設全体で共有されている点が印象的でした。
子育てと仕事の両立
アンガさんと結婚して、鹿児島か山形か選ぶときに、ユニアさんが、野の花会さんに残る理由の一つは、家族で安心して暮らしやすい環境が整っていることでした。子育てをしながら働くならば自分が慣れている施設のほうがよいと考えるほか、職員同士の距離が近く「困ったらすぐ誰かが手を差し伸べてくれる」温かな雰囲気があり、子育てをしながら働けそうと思えたからでした。
さらに、野の花会さんでは法人内に保育園(企業主導型保育事業)があり、その保育園でユニアさんたちは子どもを預けています。取材中に楠元さんが保育園に連絡をして、サプライズでテレビ電話をつないでくれました。画面に映ったお子さんの笑顔を見た瞬間、みなさんのお顔がパッと明るくなりました。休日には家族で公園に行ったり、買い物したり。子どもの成長を一緒に感じられることが、日々の頑張りのごほうびのように思えます。まだまだ大変なことも多いですが、「ふたりだからこそ乗り越えられる」と思いながら、前向きに過ごしてください!未来への願い「これから先も、私たちは家族として力を合わせながら歩んでいきたいと思っています。
子どもが日本でもインドネシアでも、自分らしく安心して暮らしていけること」。それが、今いちばん大切にしている願いだそうです。そして、自分たちが日本に来て学んできたこと、経験してきたことが、これから同じ道を歩もうとする誰かの役に立てたら嬉しいです。「私たちも最初は不安でいっぱいでした。でも、周りの人たちの支えや理解があったからこそ、今があります。だからこそ今度は、自分たちが誰かの“背中を押せる存在”になれたらと思っています。」
おふたりの言葉を聞きながら、私は胸があたたかくなるのを感じました!日本に来る決断、そこでの挑戦、不安、そして日々の生活と仕事を大切に積み重ねてきた姿。その一歩一歩が、誰かの「きっかけ」になる──そう信じています!
「文化や背景が違っても、心でつながることができる」という大切なことを改めて実感しました!「野の花会」の 皆さんの温かさ、これから介護の場場で働く多くの人にとって、きっと励みになると感じています!
Heidy's Diaryとは
日本で働く外国人介護人材のリアルをご紹介する月刊誌!
インドネシア出身のヘイディが実際の介護現場にお邪魔し、外国人介護人材のお仕事や活躍の様子を独自の目線でレポートします。

ヘイディ
自分と同じく日本が大好きな外国人にとって、もっともっと働きやすい国にしたい。みんなの幸せが私の幸せにも繋がる!

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