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JICWELS(公益社団国際厚生事業団)とは

国際厚生事業団(JICWELS)は、政府開発援助や経済連携協定に関する事業を手掛ける公益社団法人。EPA福祉介護士候補生の受け入れ調整機関、JICWELSの支援内容や、受け入れのフローをご紹介します。

事業概要や目的

公益社団法人 国際厚生事業団(JICWELS)は、アジア地域を中心とした開発途上国の人材育成を目的とした研修事業などをはじめ、保健医療や福祉分野の政府開発援助事業や経済連携協議に関する事業を手掛けています。

また、インドネシア、フィリピン、ベトナムと日本が締結した経済連携協定(EPA)に基づいて入国する外国人看護師・介護福祉士の受け入れや、適正な雇用を推進するとともに、日本の国家資格取得を支援します。

JICWELSは、日本の介護施設などが、EPAに基づく介護福祉士候補生受け入れるための、唯一の受け入れ調整機関です。希望者と受け入れ希望施設のマッチング、入国前後の研修や受け入れ施設への巡回訪問や学習支援などは、すべてJICWELSが行なっています。

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)(https://jicwels.or.jp/?page_id=154)

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)【PDF】(https://jicwels.or.jp/files/acceptance20situation-h24.pdf)

外国人介護職員の
受け入れ支援内容

受け入れ希望施設と就労希望者の
マッチング

JICWELSは就労希望者の面接を行って、日本語能力や職歴、面接時のビデオクリップといった情報を、受け入れ希望施設に提供。また逆に、受け入れ希望施設求人情報を、送り出し調整機関を通じて就労希望者に提供します。

JICWELSは、面接と同じタイミングで合同説明会も開催します。これは、受け入れ希望施設が、施設の概要や仕事内容について、直接説明する機会となります(参加は任意)。

受け入れ希望施設と就労希望者の情報が交換されると、JICWELSが双方の受け入れ・就労の意向をもとにマッチングを実施。マッチングが成立すると、JICWELSの主導の下で雇用契約が締結されます。

訪日後の研修と就労ガイダンスの実施

入国した候補生は、最初に日本語の研修を受けます(免除規定あり)。日本語研修を終えると、JICWELSが介護導入研修と、就労ガイダンスを実施します。

介護導入研修は、介護の基本(介護を必要とする人の理解・介護保険・職務の理解)や生活支援技術(コミュニケーション技術・移動、食事や衣服着脱、入浴、排泄の介護など)の導入部分に相当する基礎知識のほか、介護福祉士国家試験の概要の習得を目指したものです。

就労ガイダンスでは、労働基準法や社会保障制度、税金、入管法や在留管理制度、マイナンバーカードなどについて説明を受け、日本における法的権利と義務や、雇用契約の内容、関係機関から受けられるサポートについて学びます。

就労開始後の受け入れ状況の確認と
相談の受付

就労開始後、JICWELSは受け入れ施設の巡回訪問を行なって、受け入れ状況を確認すると同時に、就労や研修に関する相談に対応。巡回訪問の結果を集計した報告書を、公式サイトで公開しています。

それ以外にも、JICWELS相談窓口を設置して、受け入れ施設、介護福祉士候補生や合格者からの相談を受け付けています。

相談内容は、施設内研修雇用管理などのほか、顧問精神科医によるメンタルヘルス相談も受けています。日本語、英語、インドネシア語、ベトナム語に対応しており、電話、ファックス、メールいずれでも相談が可能です。

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)【PDF】(https://jicwels.or.jp/files/acceptance20situation-h24.pdf)

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)(https://jicwels.or.jp/?page_id=208)

外国人介護人材の受け入れ
を詳しく見る

これまでの受け入れ実績

EPA介護福祉士候補生制度がスタートした2008年度(インドネシアのみ)の受け入れ数は、53施設104人でした。

翌2009年度にはフィリピンからの受け入れも開始。受け入れ施設はインドネシア85施設189人、フィリピン92施設190人(就労)、6施設27人(就学)となりました。

年毎の受け入れ数は増加を続け、2019年度の受け入れ数はインドネシア173施設300人、フィリピン177施設285人、ベトナム86施設176人となっています。

2019年までの累計は、824施設5,026人(2008年から2010年のみ実施された就学コースは8施設37名)です。

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)【PDF】(https://jicwels.or.jp/files/EPAE58F97E585A5E68EA8E7A7BB2020142062027E38080E69C.pdf)

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)【PDF】(https://jicwels.or.jp/files/EPA_2021_pamph.pdf)

申請する際のフロー

1.求人登録申請

求人登録申請書、受け入れ施設説明書、介護研修計画書ほかの必要書類を揃え、JICWELSの求人専用ウェブサイトより登録申請を行います。

2.受け入れ希望機関の要件確認

「介護福祉士養成施設の実習施設と同等の体制が整備されていること」など、受け入れ施設となるための要件を満たしているかどうか、JICWELSが審査を行います。

3.求人登録・職業紹介契約締結・
受け入れ支援契約の締結

「職業紹介に関する契約書」と「受け入れ支援に関する契約書」を提出し、契約を締結します。

4.求人情報の提供

受け入れ希望機関の求人情報を、JICWELSより送り出し調整機関に提供します。

申請する際の注意点

介護福祉士候補者受け入れ要件を
満たしているか

本制度を利用する介護施設は、介護福祉士候補生の国家試験を念頭に置いた研修が行える必要があるため、申請に当たっては、JICWELSが規定する「介護福祉士候補者受入要件」をすべて満たしている必要があります。

施設の種類や職員の配置、雇用契約、学習機会の提供や宿泊施設の確保などが規定されている「介護福祉士候補者受入要件」の詳細は、以下で確認できます。

参照元HP:国際厚生事業団(JICWELS)「介護福祉士候補者受入要件」【PDF】(https://jicwels.or.jp/wp-content/uploads/2022/02/EPAに基づく外国人介護福祉士候補者受入れ機関・施設の要件.pdf )

マッチングが不成立でも
求人申込手数料は返金されない

求人申し込みを行っても、必ずマッチングが成立するわけではありません。

マッチング不成立の場合、あっせん手数料(税込144,540円)は請求されませんが、求人申込手数料(税込33,000円)や現地説明会経費の一部負担金の返金はありません。

なお、マッチング成立後に候補者都合で就労開始に至らなかった場合は、あっせん手数料の半額が返還されます。

JICWELS公式サイトを見る

これからの介護業界を担う外国人介護人材をスムーズに受け入れよう

EPAに基づく介護福祉士候補生の受け入れの調整を行っているのがJICWELSという公益社団国際厚生事業団です。EPAを利用する際は連携して外国人材をサポートしていくことになります。

これからの日本にとって、外国人介護人材の受け入れはとても重要です。外国人介護人材をスムーズに受け入れ、施設運営を安定化させる必要があります。

このサイトは、外国人介護人材の受け入れ・戦力化についてのメディアです。ぜひ参考にしてください。

外国人介護人材の受け入れ・戦力化
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