外国人は日本で賃貸住宅を借りにくいという現実があります。特定技能実習生1号を雇用するにあたっては住宅の支援が義務化されているため、外国人材の住居確保が企業の責任となります。ここでは、外国人労働者が抱える住居問題とその対処法を解説します。
外国人に対して住居探しについての調査を行ったところ、住居を借りるとき約50%の人が「特に困ったことはない」と回答した一方で下記のような困りごとがあったとする回答も見られました。
外国人が住居探しをすることは簡単ではなく、サポートが必要であることが回答からわかっています。
参照元:令和2年度 在留外国人に対する基礎調査の概要│入管庁(https://www.moj.go.jp/isa/content/001342229.pdf)
特定技能外国人を雇用する受け入れ機関は、支援計画の策定と提出が義務付けられています。支援計画には全10項目あり、「住居の確保や生活に必要な契約支援」がそのうちの1つとなっているため、住居確保のサポートは必須と言えます。
「雇用はしたいけど、住居は自分で探して」とはできず、外国人材の雇用を検討しているのであれば、外国人材の住居を確保することは企業の責任となります。
社宅や社員寮を持っている場合、比較的スムーズに住居を提供できるでしょう。新たにほかの業者と契約する必要がなく、自社が保有している住居を外国人材に提供することができます。
外国人材の代わりに企業が住居を借りて、企業名義で外国人材に提供することも可能です。この場合、貸す側としては「日本の企業に貸す安心感」がありますが、逆に転貸に難色を示すオーナーもいます。
外国人材の住居探しや賃貸借契約をサポートする方法もあります。不動産屋に同行して通訳的なサポートを行うだけではなく、物件が自社で働くにあたり適しているか、などのアドバイスも行うことで、今後の勤務に良い影響をもたらすことができるでしょう。
1人当たり7.5㎡の確保が規定されています。「住居なら何でも良い」ではなく、安定した生活を送ることができる最低限の広さを持つ住居の確保が求められています。注意点として、この数字はあくまでも「1人当たり」の数字である点です。ルームシェアを行う場合、2人であれば7.5㎡×2の15㎡が条件となります。ただし、下記の条件を満たした場合、部屋の広さの規定が変わります。
上記に関しては1人当たり4.5㎡となります。
参照元:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(【PDF】https://www.moj.go.jp/isa/content/930004553.pdf)
社宅や社員寮を提供する場合、外国人材から家賃収入を得ることは禁止です。もし、家賃を集める場合は下記の規定があります。
利益を上げなければOKだからといって、外国人材の給与を大きく圧迫するような形にならないようにしましょう。
参照元:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(【PDF】https://www.moj.go.jp/isa/content/930004553.pdf)
企業が社宅を借りる際に発生する敷金・礼金を外国人材に負担させてはいけません。ただし外国人材が個人で借りる際はこの限りではありません。
外国人労働者は、保証人が用意できなかったりアパート・マンションのオーナーが貸し渋ったりすることで部屋を借りるのが難しい場合があります。特定技能1号の外国人の雇用時には、住居の用意が義務となっていますが、それ以外でも外国人を雇用する際には企業側がサポートした方が良いでしょう。
家探しや契約をサポートするだけでなく、寮を提供したり企業側が借りた住宅を提供したりすることもできます。契約者や日本人マネージャーは外国人が住まいを借りることが大変である実情を理解し、必要な支援を行うことが大切です。