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外国人介護士に夜勤を任せることは可能?

ここでは、外国人介護士における夜勤の可否、外国人介護士へ夜勤を任せる際の注意点などについて解説しています。

外国人介護士を夜勤に回すことができれば、職員のシフト組みは大きく改善される可能性があります。

外国人介護士は夜勤が可能?

詳細は後述しますが、結論からいうと外国人介護士の夜勤は可能です。ただし、在留資格の違いにより一部に条件が付けられています。

実際に介護施設を運営している事業主としては、外国人介護士へ夜勤を任せることについて、日本語でのコミュニケーションや緊急事態への対応などの点で不安を感じるかもしれません。

しかしながら、施設側が適切な考え方を持ち、かつ適切な環境を整えておけば、それら不安も軽減することでしょう。

以下、実際に外国人介護士に夜勤を任せている介護施設の声を拾ってみました。外国人介護士本人の能力や経験をベースにしつつ、施設の状況や利用者の安全などに配慮しながら、慎重に外国人介護士へ夜勤を任せている実態が分かります。

「社会福祉法人 福祉楽団」上野さん

現場に入って3ヶ月間はマンツーマンで早番か遅番の職員にぴったりついて、業務を覚えてもらいます。3ヶ月である程度仕事を覚えられれば、早番遅番などの日勤帯の仕事は独り立ちします。

その後再び3ヶ月ほど続けて、問題なさそうであれば夜勤に入ってもらうフローを取っています。

(質問)最短だと働き始めてから7か月目で夜勤に入れるようになると。

そうです。ただ、今まではその最短期間を1年にしていたんですよ。でも教える側も慣れてきた感じがするので、短くしたのは今年からなので成果はこれから分かってくるイメージです。

「社会福祉法人 五霞愛隣会」小林さん

まだ日本語がそれほど理解できないうちは、夜勤や遅番のシフトは入れないようにして、必ず日本人が隣にいる状況を作るような体制にしていましたね。

(質問)そこから夜勤はどのくらいから入られたのでしょう?

私としては1年~1年半かけて夜勤に入れるようになったらいいかなと思っていたんですが、元々看護師の経験があり、覚えが早かったこともあって、10か月後くらいには2人とも夜勤に入っていました。

当施設は全部で100床あるので、夜勤に5名必要になります。その5名全員が外国人だった場合は、多少不安がありますね。緊急時の対応においてある程度は任せられますが、そこに日本人が数名いないと、本人たちも不安になると思うんです。

そういった懸念もあり、毎年たくさん増やしていくわけではなく、施設の状況を鑑みてある程度の人数に留めておくことも大切かと思います。

資格制度ごとにおける外国人介護士の夜勤の可否

介護職員として就業できる外国人の在留資格制度には、「EPA」「介護」「特定技能」「技能実習」の4種類があります。それぞれの資格における夜勤の可否について、厚生労働省の資料からご紹介します。

資格夜勤の可否
EPA介護福祉士の国家資格取得前:雇用して6か月経過、もしくは日本語能力試験N1またはN2合格であれば可能

介護福祉士の国家資格取得後:可能
介護可能
特定技能可能
技能実習条件(※)付きで可能
※技能実習生以外の介護職員を同時に配置することが求められるほか、業界ガイドラインにおいても技能実習生以外の介護職員と技能実習生の複数名で業務を行う旨を規定。また、夜勤業務等を行うのは2年目以降に限定する等の努力義務を業界ガイドラインに規定。

参照:厚生労働省|外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000497111.pdf

なお、技能実習生の夜勤に関する「努力義務」とは、「~するよう務めなければならない」という意味です。

たとえば新型コロナワクチンの予防接種について、国は努力義務としていました。あるいは、70歳以上の人が普通自動車を運転する際に車体へ高齢者マークを付けることも努力義務です。

ワクチンを受けなくても高齢者マークを付けなくても罰則があるわけではありませんが、多くの人はこれを守るよう努力しています。

外国人介護士が夜勤に入る時の注意点

外国人介護士の日本語レベル、介護スキル、経験などをベースにしながら、施設側の環境も整えた上で夜勤を任せることが大前提。人員不足を理由に、状況の整備が不十分なままで外国人介護士に夜勤を任せた場合、利用者はもちろんのこと、外国人介護士本人も不安を抱えることになりかねない点にご注意ください。

なお基本的な前提となりますが、技能実習生は配属から6か月間は介護報酬上の人員配置基準に含まれません。改めて確認しておきましょう。

【まとめ】外国人介護士の夜勤に向けた知識・ノウハウの習得を

外国人介護士へ夜勤を任せるためには、まず制度を正しく知り、かつ本人の能力を見極めつつ施設の環境等の整備を進めることが大切。施設がそのための知識やノウハウを蓄積すれば、外国人介護士は十分な夜勤の戦力となるでしょう。

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