共に業界の未来を担う外国人介護人材メディア『ケア・いろ』 » 外国人介護材の育成に関するトピック » 外国人介護人材の研修で大切なこと

外国人介護人材の研修で大切なこと

介護現場で求められる日本語レベル

外国人が日本の介護現場で働くためには、複数の在留資格があり、資格ごとに求められる日本語力のレベルが異なります。介護は利用者との細かなコミュニケーションや安全確保が欠かせない職種であるため、一定以上の日本語能力が必要です。さらに、介護記録や申し送りなど、文字情報を扱う場面も多く、日本語力が業務効率や利用者満足度に直結します。そこで、主な在留資格と求められる日本語レベルを整理し、どの程度の言語能力が必要とされているのかを理解しておくことが重要です。

在留資格 日本語レベル どの程度か
技能実習 N4 基本的な日本語を理解することができ、日常的な場面での簡単な会話が可能
特定技能1号 N4〜N3相当 介護現場での基礎的なコミュニケーションが可能。試験合格が必須
EPA介護福祉士候補者 N3〜N2 業務説明・記録作成などを一定レベルでこなせる
介護福祉士(国家資格) N2〜N1 専門用語を含む高度な日本語理解が必要。利用者との丁寧な対応が可能

出典: 厚生労働省資料(技能実習制度)
JLPTレベル概要

外国人介護人材の日本語教育のポイント

OJTと外部教育の役割分担で指導の質を担保する

役割分担の具体的なモデル

OJTと外部教育を組み合わせることで、現場負担をできるだけ小さく抑えて効率的な日本語教育ができます。OJTでは、利用者との関係づくりや現場の運用ルール、安全確認の方法など、その職場固有の実務に関わる部分に集中して指導します。一方、外部教育では、基礎的な日本語表現や介護専門用語の理解、法令知識など、体系的な学習が必要な領域をカバーします。

現場指導者の負担軽減策

現場の指導者が外国人職員に教える際には、通常業務に加えて指導が発生するため、負担が大きくなることがあります。そのため、メンター役の職員には業務を軽減したり、指導内容を標準化したマニュアルを用意したりすると効果的です。また、複数名の職員で指導を分担し、偏りを減らす取り組みも有効です。教育体制を整えることで、指導者の心理的・時間的負担を抑え、継続的に質の高い育成環境を維持できます。

コミュニケーションを円滑にする「やさしい日本語」活用法

やさしい日本語の具体的な実践例

やさしい日本語とは、外国人にも理解しやすいように表現を工夫した日本語のことです。介護現場では、専門用語や複雑な言い回しを避け、「ズボンをあげてください」などシンプルな表現に置き換えることで誤解を防ぎます。また、「更衣(こうい)」など難しい語彙にはルビを付けたり、説明を短く区切ることも効果的です。文章や会話の構造を簡潔にし、曖昧な表現を減らすことで、外国人職員が理解しやすくなり、スムーズにコミュニケーションができるようになります。

介護現場特有の指示・声かけの指導

介護現場では、丁寧さと明確さを両立した指示が必要です。「こちらに来ていただけますか」「ゆっくり立ち上がりましょう」など、利用者の尊厳に配慮した言い回しをロールプレイで練習することが効果的です。また、利用者の状態を確認する声かけや、安全を確保するための注意喚起の言葉をフレーズ集としてまとめることで、外国人職員が実務で使う日本語を習得しやすくなります。

異文化理解促進とメンター制度による定着支援

異文化摩擦の予防と対応

介護現場では、宗教や文化、生活習慣の違いから誤解が生まれることがあります。例えば、食事の介助に関する価値観や、家族・プライバシーに関する考え方が異なる場合、日本人職員との認識の違いが問題になることがあります。これを防ぐためには、文化の違いを事前に理解する研修を導入し、具体的なトラブル事例を共有しながら対処法を考えることが重要です。相互理解が深まれば、外国人職員も安心して働き続けられます。

メンター制度を通じた精神的・生活面でのサポート

外国人職員が現場に長く定着するためには、言語教育だけでなく、精神的・生活面の支援も不可欠です。メンター制度を導入し、定期的に面談を行うことで悩みを早期に把握し、孤立を防ぐことができます。生活面では、日本での契約手続きや公共サービスの利用方法などをサポートすることも大きな助けになります。このような支援体制が整っている施設ほど離職率が低く、長期的な戦力として外国人職員が活躍しやすくなります。

導入を検討すべき日本語教育サービスと教材

教育体制の基盤となる公的機関の教材と支援

公的学習ツール「にほんごをまなぼう」

引用元:https://aft.kaigo-nihongo.jp/rpv/

「にほんごをまなぼう」は、無料で利用できる日本語学習ツールで、外国人介護人材の基礎学習に広く活用されています。映像教材、単語リスト、介護場面別の会話例などが豊富に収録されており、介護現場で必要となる語彙や会話表現を体系的に学習できます。特に、日本語教育の経験が浅い現場でも使いやすい構成になっており、自主学習にも適しています。また、動画を視聴しながら実際の介護場面を理解できるため、実務との結び付きが強い点が特徴です。

介護の特定技能評価試験学習用テキスト

特定技能や技能実習に対応する厚生労働省の学習用テキストは、公式の内容に沿っているため、試験対策として信頼性が高い教材です。介護の基礎知識、専門用語、安全確保の方法など、実務に欠かせない要素が網羅されており、初学者でも体系的に学べます。特に、出題範囲が明確なので、外国人職員が目的意識を持って学習に取り組めるようになっています。施設側も教材内容に合わせて指導計画を立てやすく、教育体制構築の基盤として活用できます。

参照元:厚生省公式サイト│外国人介護人材の受入れについて(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28131.html)

外部教材の選び方

外部サービス導入を検討するケース

外部教材は、公的教材だけでは対応しきれない個別学習のニーズに応える場面で特に有効です。例えば、現場指導者のリソースが不足していて、体系的な日本語教育を実施する余裕がないケースや、学習者のレベル差が大きく、個別対応が必要な施設では外部サービスが活躍します。また、eラーニングやオンラインレッスンを用いることで、勤務時間外でも効率的に学習でき、現場の負担も軽減できます。さらに、発音指導や会話練習など、専門性の高い指導が必要な場合も外部教材の活用が適しています。

外部教材選定の3つの比較ポイント

外部教材選びでは、現場の課題に合った内容・形式であるかを見極める必要があります。第一に「実践性重視」で、実際の介護場面をシミュレーションした教材かどうかが重要です。第二に「継続性確保」で、オンラインやeラーニングなど、場所や時間を問わず学習できる環境が整っているかを確認します。そして第三に「管理機能」で、進捗管理システムやレポート機能があり、教育担当者が学習状況を把握しやすいかどうかが選定のポイントです。これらを総合的に評価することで、施設に最適な教材を選べます。

国家資格取得を支援する教育システム「ZENKEN NIHONGO 介護」

ZENKEN NIHONGO介護の特徴

段階的に習得できる

「ZENKEN NIHONGO 介護」は、外国人介護人材の日本語学習と国家資格取得を総合的に支援する教育システムです。介護現場の業務内容に直結した教材構成が特徴で、日本語の基礎力と介護知識の両方を段階的に習得できるプログラムです。 実技や場面別の会話練習を取り入れることで、単なる語彙学習ではなく、現場で実際に使える言語能力を身につけやすい点が評価されています。

実用的に学べる

教材は、日本語レベルの初級から中上級まで幅広く対応しており、日本語の定着を強化するための反復学習機能も充実しています。さらに、介護現場でのトラブル事例をもとにしたケーススタディや、利用者への声かけ練習など、実務に寄せた内容が豊富に収録されています。特に、EPAや特定技能の職員が国家資格である介護福祉士を目指す際に必要な学習範囲を体系立てて学べる点が大きな特徴です。

ZENKEN NIHONGO 介護のプログラム例

※月額:14,300円(税込)

ZENKEN NIHONGO 介護を導入した福祉法人の声

学習状況の把握で 本人へのサポートも簡単に

導入前は受講生の学習状況や進捗がほとんど把握できなかったので、ちゃんと勉強してくれてるのか不安でした。ZENKEN NIHONGO 介護は 毎月のレポートで、受講生が何時間勉強しているのか、どれくらい動画を見ているのかまで詳しく把握できるので助かっています。おかげでこちらから本人へのサポートもしやすいです。

引用元:提供文

継続しやすいペースで学習するため、 挫折を防げる

以前導入していたプログラムは月に2回、2時間の授業だけだったので、受講生のモチベーションが続きにくいのが一つの課題でした。その点、ZENKEN NIHONGO 介護は週に2回授業を行ってくれるのがとてもありがたいです。あくまでも 自宅での勉強がメインなので、週に2回という頻度は学習を継続するにも丁度よく、いい意味でもプレッシャーを与えてくれていると思います。

引用元:提供文

運営会社 Zenken株式会社(Zenken Corporation)
所在地 東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー22階
電話番号 03-3349-0451
URL https://www.zenken.co.jp/

ZENKEN NIHONGO 介護について
さらに詳しく見る

介護現場で「介護の日本語」が必要な理由と現状

介護業界は慢性的な人材不足が続いており、外国人介護人材への期待が年々高まっています。しかし、日本語力の不足が原因で業務に支障が出るケースも多く、教育体制の整備が喫緊の課題となっています。

日本語力不足が現場に引き起こす3つの問題

「コミュニケーション」の誤解

日本語力が不十分なまま現場に入ると、利用者の意図を正しく理解できず、誤解が生じる恐れがあります。例えば、利用者が不安や痛みを訴えているのに気付けなかったり、職員同士の申し送りで情報が正確に共有されなかったりすることで、ケアの質が低下してしまいます。特に高齢者は抽象的な表現を使うことも多いため、文脈を読み取る日本語力が重要になります。日常的な対話力だけでなく、丁寧語や確認表現などの習得が欠かせません。

事故リスク

指示の聞き間違いや情報伝達の不足は、転倒や誤飲などの事故につながる重大なリスクとなります。「少し待ってください」「ゆっくり立ちましょう」など、安全に関わる言葉を正確に理解・使用できなければ、利用者の動きをコントロールできず危険な状況が発生します。また、緊急時の迅速な連絡や判断ができない場合、対応が遅れて状況が悪化することも考えられます。

離職問題

日本語が十分に理解できないと、指示の意図がつかめず叱責されやすくなるなど、精神的負担が大きくなります。その結果、職場への不安や孤立感が強まり、離職につながるケースが少なくありません。外国人職員が長く働き続けるためには、業務理解を助ける日本語教育や、相談できるメンターの存在が重要です。