介護業界の人材不足を解決する糸口として注目されている外国人人材。アジアの国のなかでも、今回はネパールの人口や宗教、介護との親和性について調査しました。スタッフとして受け入れる際の注意点についても解説しています。
海外人材を受け入れる際には、在留資格に注意が必要です。介護分野での在留資格は、4種類あります。
最初に開始された在留資格は、2008年にスタートした特定活動「EPA介護福祉士」です。2016年に在留資格「介護」がはじまりました。在留資格「介護」は、国家資格「介護福祉士」が条件です。また、2017年には技能実習「介護」が加わり、2019年から日本の人材不足解消を目的として、特定技能「介護」が創設されました。
ネパールとはEPAを結んでいません。EPAを除く3種類での在留資格が必要になります。
4種類の在留資格について、以下のページで解説しています。ご参照ください。
海外からネパール人を呼び寄せる際は、海外労働保険への加入が求められます。また、海外労働者社会福祉基金へも一定額の支払いが必要です。企業側が対応する手続きではありませんが、ネパール人に一定の負担が生じることを知っておく必要があります。
ネパール人は、時間にルーズな国民性です。期限を設けて仕事を完遂する習慣がありません。日本人のように小刻みに時間を気にすることがないため、仕事上でのトラブルになりかねません。日本では時間を守ることが大切にされているということをしっかりと説明して、絶対に遅刻が許されない場面では、実際の集合時間より早めの時間を伝えておくという工夫も必要です。
家族との時間を生活の中心にしています。家族と一緒に暮らすのが一般的で、一人暮らしはほとんどしないという生活習慣です。結婚すると実家は出ますが、両親や祖父母との関りは持ち続け、家族が病気になったら、仕事を休むのは当然と考えています。家族との時間を適切に確保し、尊重する配慮が必要です。
豚やアルコール、血液、適切な処理が施されていない肉は禁止されています。豚はイラストでも嫌悪感を持つ人が多いため、メニューに豚のイラストを載せることは控えてください。目に見えなくても、ブイヨンや出し汁などに豚肉を使用してはいけません。厳格な場合は、魚も食べられない人もいます。調理器具に禁止食材が付着していないかどうかにも注意が必要です。
ヒンドゥー教では、左手が不浄とされています。食事を提供する際は、右手を使うようにしてください。また、左手で触れることも避けましょう。穢れに対する意識が強く、唾液によって他人から穢れが移ると考えるため、食器は使い捨てが好まれます。
外国人材を受け入れるときは、様々な点に注意が必要です。以下のページでは、注意したいことや外国人材の受け入れに必要な知識をまとめていますので、参考にしてください。
受け入れの流れは、在留資格によって異なります。ネパール人材はEPAルートがないため、特定技能・技能実習・在留資格の3種類です。
受け入れ機関が特定技能の雇用契約を締結します。特定技能の雇用契約を締結できるのは、「技能実習2号または3号を良好に修了したネパール人」もしくは「特定技能試験に合格したネパール人」です。
受け入れ機関は地方出入国在留管理官署に「特定技能に係る在留資格認定証明書」の交付申請を行います。証明書が交付されたら、受け入れ機関が証明書の原本をネパール人に郵送します。
日本より郵送された在留資格認定証明書を在ネパール日本国大使館に提示して、特定技能にかかるビザ発給を申請します。
特定技能外国人が働く環境を整えます。住居の準備をして、国民性や宗教などについて現場職員へ説明し、スムーズに日本に馴染めるよう準備します。
手続きが完了して、日本での審査を行い条件に適合していれば上陸が許可されます。特定技能の在留資格が付与され、就労をスタートします。
海外人材を受け入れる際は、日本語でのコミュニケーションに不安を感じるのではないでしょうか。以下のページでは、日本語教育プログラムについて紹介していますので、参考にしてください。
当サイトは、外国人介護人材を受け入れ、経営を改善していくための情報を紹介しています。ぜひ参考にしてください。