共に業界の未来を担う外国人介護人材メディア『ケア・いろ』 » 外国人介護人材の受け入れに関するトピック » どの在留資格制度を利用すべき? » 技能実習制度

技能実習制度

外国人技能実習制度は、実習生がOJTを通して技能を習得するシステムです。介護分野での技能実習生の受け入れ状況、在留資格と期間、受け入れフロー、外国人介護職を受け入れる他制度との違いなどについてご紹介します。

制度の概要・目的

1993年に創設された外国人技能実習制度の目的は、開発途上国における経済発展を担う人材育成協力することにあります。実習生がOJTを通じて習得した技術や知識を自国に持ち帰ることで、その国の発展に貢献する。そのために、一定期間に限った在留資格を得られる制度が、外国人技能実習制度です。

この制度による在留資格には3つの区分があり、資格の変更と在留期間の更新には実技試験への合格が条件となります。在留期間は最長5年。技能実習の対象となる職種は、農業や漁業、建設、食品製造、繊維・衣服関連、機械・金属関連のほか、介護や自動車整備など多岐にわたります。

区分と在留期間

技能実習生の在留資格には1号から3号という3つの段階があり、試験に合格することで資格が移行でき、在留期間が更新される仕組みになっています。それぞれの在留期間と資格移行の条件は、以下のとおりです。

※試験が不合格だった場合は、1回に限り再受験が認められています。

※技能実習3号に進めるのは、受け入れ調整機関が優良認定を受けた一般監理団体である場合に限られます。

参照元HP:介護の人事労務ナビ(https://care-infocom.jp/article/12165/)

申請状況

技能実習生の受け入れ数は、コロナ禍による停滞を除けば大幅に増加しています。なかでも、2017年に追加された介護分野の受け入れ数は、特に大きく伸びている分野といえるでしょう。

介護分野における技能実習計画の新規認定件数は、2018年度に1,823件だったものが、2019年度8,967件、2020年度には12,068件と、2年間6倍以上に増加しました。

受け入れの動機としては、「介護職員不足を補うため」を挙げた介護施設がもっとも多く、全体の75.1%を占めています。

参照元HP:厚生労働省【PDF】(https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000933884.pdf)

受け入れのフロー

技能実習生は、現地の送出し機関による事前選考現地面接とマッチング日本語および介護導入講習と、日本語能力試験などを経て来日します。

入国後は、監理団体による講習を受けます。講習は原則2カ月で、内容は

  1. 一般的な日本語と介護に必要な日本語
  2. 移動、着替えや食事の介助をはじめとする介護の基礎知識(介護導入講習)
  3. 労働関係の法令など(法的保護講習)

の3種類です。

講習が終了すると、介護事務所と雇用契約を結んで実習(就労)が始まります。

本制度の目的は外国への技術移転であり、介護技能の習得を目的とした実習を受けることですが、働きながら学ぶという仕組み上、事業所と雇用契約を結ぶ必要があります。

参照元HP:厚生労働省【PDF】(https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000496822.pdf)

日本語能力

日本語能力の目安となる日本語能力試験には、N5の「基本的な日本語をある程度理解することができる」から、N1の「幅広い場面で使われる日本語を理解することができる」まで5つのレベルがあります。

入国に必要とされるのは、N4認定相当の「基本的な日本語が理解できる」レベル。実習生の送出し機関が、現地で講習と日本語能力試験を実施しており、このレベルに達した実習生だけが入国できます。

また1年後には、N3相当の「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる」能力が必要になります。

参照元HP:日本語能力検定(https://www.jlpt.jp/about/levelsummary.html)

他制度との違い

日本における外国人介護職員の在留資格は、4種類。技能実習1号〜3号のほか、特定技能1号、EPA(経済連携協定)に基づく外国人介護福祉士候補者、そして「介護」の在留資格です。

このなかで、技能実習がほかと大きく異なる点は、制度の目的が「日本から相手国への技術移転」であるということ。途上国の経済発展を支援するための国際協力という点が、ほかの制度とは異なります。

参照元HP:厚生労働省【PDF】(https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000496822.pdf)

メリット

一定期間人材を確保できる

資格の移行と在留期間の更新には試験に合格することが条件になりますが、外国人技能実習生には最長で5年の在留が認められています。実習生を受け入れることで、一定期間人材不足を補えることは、大きなメリットとなるでしょう。

また、実習生の選考条件には、介護職に従事した経験などが含まれています。一定の介護の経験を持つ人材を実習生として受け入れられるため、即戦力になることが期待できます。

参照元HP:メディケア(https://www.medicare-c.jp/column/136)

異文化交流・国際貢献ができる

異なる文化背景を持つ人材が職員として加わることで、日本人介護職員や利用者は、他国の風習や文化に触れて、理解を深めることができます。異文化交流によって知的好奇心が刺激される、活力が生まれるなどの効果も期待できるでしょう。

また、外国人技能実習制度は、実習を通して技術移転を図り、他国の経済発展に協力することを目的としています。実習生を受け入れることが草の根の交流となり、国際貢献につながることも、メリットとして見逃せません。

参照元HP:メディケア(https://www.medicare-c.jp/column/136)

デメリット

技能実習生の入国条件のひとつとなっている日本語能力は、N4相当。「基本的な日本語が理解できる」であり、利用者の体調を把握したり、訴えを聞き取ったりするには不充分であることも考えられます。

言葉の壁、文化の違いがあると、日本人同士の場合と比べてより丁寧なコミュニケーションが必要となり、忙しい現場では説明がわずらわしく感じられる局面も出てくるでしょう。

参照元HP:メディケア(https://www.medicare-c.jp/column/136)

管理団体について詳しく見る