費用はどれくらいかかる?
外国人介護職員を受け入れるための費用の、内訳と相場をご紹介します。受け入れ費用は、在留資格の種別や、職員の出身国によって異なります。また、どこまで外部委託するかによっても違ってきます。
特定技能制度で受け入れる場合の費用相場
特定技能1号の介護職員を受け入れる際に必要となる費用は、採用のための費用と在留資格の申請や義務的・任意的支援に関する外部委託費、職員本人の渡航費や住居準備と人件費に分けられます。
特定技能1号の受入費用は、採用や義務的支援を外部委託するかどうかによって大きく異なります。
採用費用
- 人材紹介会社を介した場合の紹介料:10〜30万程度、または想定年収の10~15%
- 現地の送り出し機関を通した場合の手数料:ベトナムの例では、想定給与額の1〜3カ月分
在留資格申請費用・登録支援機関の
委託料
- 在留資格申請等の諸費用:10〜20万円程度
- 登録支援機関委託料:2〜4万円/月※
※特定技能1号の介護職員を受け入れる際には、在留資格の申請(変更)のほか、生活環境を整えたり日本語教育を行ったりといった「義務的支援」を行う必要があります。義務的支援の内容は多岐にわたるため、多くの介護施設では、登録支援機関に業務委託しています。
渡航費用・給与・福利厚生費など
- 日本への渡航費用:10万円程度
- 住居の準備費用(敷金や家具・家電の購入など)
- 給与、福利厚生費(給与は、日本人職員と同等以上であること)
参照元HP:介護の人事労務ナビ(https://care-infocom.jp/article/15774/)
技能実習制度で受け入れる場合の費用相場
技能実習生を受け入れるには監理団体への入会が必要で、監理料を継続的に支払うことになります。監理団体によって費用の配分に差があるものの、多くの場合、給与や福利厚生費などを除く3年間の受け入れ費用総額は200万円前後となっています。
入国前に必要な費用
- 監理団体入会金:10万円前後
- 現地の送り出し機関に支払う費用:12万円程度
- 現地で採用活動を行う場合、担当者の渡航費用(リモート面接に対応している監理団体あり)
- 実習生の入国にかかる費用:在留資格申請費用(4万円程度)、入国前講習(10〜20万円)、渡航費(7万円程度)、保険(2〜6万円)、健康診断(5千円程度)
入国後に必要な費用
- 日本語と介護技術の講習費:10〜20万円
- 監理団体と送り出し機関の監理料:3〜5万円/月(実習生1人当たり)
- 雇用前健康診断:1万円程度
- 研修中の生活費(食費):6〜7万円
実習開始後に必要な費用
- 監理団体と送り出し機関への支払い:監理料3〜5万円/月と、年会費10万円程度
- 技能実習評価試験費(1年目・2年目終了時):3〜4万円
- 在留資格変更にかかる印紙代と手数料(1年目・2年目終了時):2万円程度
- 実習生の帰国費用(3年目終了時):7万円程度
- 実習生の給与と福利厚生費、住居費(介護職の技能実習生の給与は、日本人の介護職員と同等であることとの定めあり)
参照元HP:全日本病院協会【PDF】(https://www.ajha.or.jp/hms/trainee/pdf/210412_1.pdf)
参照元HP:関東介護サービス事業協同組合(https://kanto-kaigo-sbc.jp/payment/)
参照元HP:国際技能実習振興センター(https://itpc-japan.org/cost/)
参照元HP:全日本病院協会(https://www.ajha.or.jp/hms/trainee/kanri.html)
EPA制度で受け入れる場合の
費用相場
EPA介護福祉士候補生制度は、公益社団法人 国際厚生事業団(JICWELS)が調整機関として管理しており、費用はJICWELSの定めによります。給与等を除く受け入れ費用は、国家資格取得時期や出身国によって異なりますが、4年間で90万円前後となります。
JICWELSに支払う費用
(研修費を除く)
- 求人申込手数料:初めて候補者を受け入れる施設は3万円(税込33,000円)候補者を受け入れたことがある施設は2万円(税込22,000円)(1施設当たり)
- あっせん手数料:131,400円(税込144,540円/人・マッチング成立時)
- 滞在管理費(年額):国家資格取得前20,000円(税込22,000円)/人、国家資格取得後10,000円(税込11,000円)/人
送り出し国に支払う費用
- フィリピンの場合:450米ドル(約6万円)+健康診断3,000ペソ(約7万円)
- インドネシアの場合:423万ルピア(約38,000円)
- ベトナムの場合:450米ドル(約6万円)
※2023年4月時点の為替レートによる
介護導入に関する費用
- 日本語研修機関への支払い:インドネシア人・フィリピン人候補者360,000円(税込396,000円)/人、ベトナム人候補者260,000円(税込286,000円)/人
- 介護導入研修の一部負担金:ベトナム人の場合110,000(税込121,000円)/人、インドネシア人及びフィリピン人の日本語研修免除者の場合、渡航費及び介護導入研修中の宿泊費等の実費(20〜22万円を想定)(JICWELSへ支払い)
候補生本人への支払い
- 給与・福利厚生費・住居費等(日本人職員と同等の待遇)
参照元HP:国際厚生事業団【PDF】(https://jicwels.or.jp/files/EPA_tesuryo_2019.pdf)
まず各制度の違いが知りたい!そんな方は...
外国人介護人材の受け入れには、上記のように各制度・資格種別によって料金が異なります。
それぞれの制度の違いを、以下で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
各制度の違いやメリットを詳しく見る
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