ZENKEN NIHONGO 介護は、限られた在留期間の中で、介護福祉士の資格取得を目指すための日本語教育プログラムです。今回、ZENKEN NIHONGO 介護を積極的に利用している福祉法人の方に、利用状況や役立っている点についてお話しいただきました。
福祉楽団は2008年から外国人介護士の受入れを開始。EPA制度や特定技能制度を主に活用し、2023年4月時点では40名超の外国人介護士が働いています。
上野さんは外国人介護士の方を取りまとめるジョブマネージャーの役割を努めています。
抱えていた課題 | 導入後の変化 |
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講師の教育の質がバラついていた | 専門性が高く優秀な講師が担当 |
受講生の学習状況が把握できない | 一目で個別の状況が分かり、フォローアップも容易に |
講師と受講生のスケジュール調整が困難 | 毎週定められた時間に講義を行うことで、調整が容易に |
ー導入したきっかけを教えてください
当初は紹介いただいた講師の方一人にマンツーマンで日本語教育を担当してもらっていました。その後、増えてきた受講生に対応するために講師を増やしてもらっていたのですが、講師の方によって教育の質に差が生まれてしまい、外国人介護士に平等に学びの機会を提供できていなかったんです。
そんな時に「ZENKEN NIHONGO 介護」を紹介してもらい、困っていたことが解決できそうだと思い、導入を決めました。
ー実際に導入していかがですか?
ZENKEN NIHONGO 介護は、一人の先生が多人数を教えるオンライン講義のため、たくさんの講師を雇って教育をお願いする必要はありません。且つ担当いただく先生方は、介護と日本語教育に造詣が深い方ばかりのため、受講生も質の高い教育を受けられていると感じます。
ーオンライン講義の内容に関してはいかがですか?
いきなり介護現場で使用する日本語から始まるのではなく、日常生活での日本語から学べるのはありがたいです。外国人介護士のレベルによっては、日常会話が危ういスタッフもいますから。
また、週2回の決まった時間に講義を行ってくれるのは、シフトを調整しやすいという意味で助かっています。導入前に週一回のスカイプ授業をマンツーマンで2時間やっていた際は、日本語講師の方の予定に合わせて、こちらのシフトを調整しなきゃいけなかったので。
ー他に管理側として特に助かっている点はありますか?
一番は受講生の学習状況を把握できることですね。
以前までは全く知ることができず、たまに行われる定期テストの点数だけを見て判断するしかない管理状況でした。
「ZENKEN NIHONGO 介護」はどのレッスンまで学習したのか、今日は何分動画を見たのか、一目瞭然です。加えて定期的にレポートも送ってくれるので、進捗が思わしくないスタッフに対しては、今後の学習のサポートも一緒に考えることができます。
ここで、福祉楽団で働きながら、実際に「ZENKEN NIHONGO 介護」を使って勉強している外国人介護士のお二人にお話を伺いました。
ー日本で介護の仕事をしようと思ったきっかけは?
ジリーさん:EPA制度で北海道で働いている友達に勧められたからです。フィリピンの病院で1ヵ月介護のボランティアをしていたのですが、一人で50人も見なきゃいけなくて、且つ給料も安くて大変でした。
ガイルさん:日本の介護とフィリピンの介護は全く違うので、日本の介護のやり方を勉強したいと思って来ました。当初はアメリカも考えましたが、より近くて安全な日本を選びました。
ー日本語を学ぶ上で難しいと感じる点は?
ジリーさん:やはり会話はまだまだ難しいです。聞くと意味が分かるんですけど、話すとなると、まだ直ぐに日本語が出てこないですね...。
ガイルさん:会話もそうですが、漢字は読むのも書くのも難しいですね。漢字自体と読み方がなかなか覚えられません。
ー「ZENKEN NIHONGO 介護」を普段どのように使用していますか?
ジリーさん:毎日10分~15分くらいの動画を見ながら、分からない言葉はスクリーンショットを取って、スマホの辞書アプリで調べています。その後は20分くらい使ってノートにまとめています。
ガイルさん:動画は職場でも家でも時間があるときに見ています。仕事の日は早番の時に、休みの日は2時間くらい使って勉強しています。分からない言葉はたくさん出てくるので、常に調べながら活用しています!
ー「ZENKEN NIHONGO 介護」を使用しての所感を教えてください
ジリーさん:オンライン授業はとても分かりやすいです!他のEPAの人達と一緒に勉強できるので、普段でも話ができるようになり、モチベーションになっています。
ガイルさん:以前はSkype授業で日本語を勉強していましたが、。動画の講義を受けている時は中々メモできないですが、後から繰り返し見ることができるので助かっています。
ー今後の目標や夢を教えてください
ジリーさん:まだ利用者さんが話すことが理解できない部分があるので、まずはそこを理解できるレベルになりたいです。その後は介護福祉士合格を目指します!
ガイルさん:国家試験合格を目指すのはもちろんですが、介護の仕事が好きなので、合格後も日本で仕事を続けたいです。フィリピンと日本で身に着けた介護の経験を活かしていけるよう頑張ります。
まだ導入して間もないですが、前向きに頑張ることができている受講生が多い印象です。プログラムのレベルも、毎日の生活で使用する基本的なものから始めているので、内容自体は優しく、学習スタイルも馴染んできているように感じますね。今までは個別で勉強していた分、オンライン授業で仲間と画面越しで会えることも励みになっているように思います。
「ZENKEN NIHONGO 介護」は介護現場で必要とされる実践的な語学指導とともに、国家資格受験年から逆算した試験対策がふんだんに盛り込まれています。もちろん、受験時期やレベルに応じたアレンジも可能です。
1年1~3か月目 | 1年4~12か月目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 |
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・生活のための日本語 ・コミュニケーションスキルの獲得 ・簡単な介護日本語 |
・一般的な言葉による介護の仕事 ・介護技術の向上 ・コミュニケーション能力の向上 |
・専門用語の理解と運用 ・介護技術の向上 ・介護知識の強化 ・プロ意識の養成 |
「介護福祉士」受験対策 | 「介護福祉士」受験対策 |
受講生のコースの進捗状況や動画レッスンの視聴時間、ライブ授業の出席状況、授業時の様子などをレポートにして施設担当者へ報告可能です。報告の頻度は、希望により、週・月・年間単位で対応できます。
時間や場所を問わず受講できる「動画での自主学習」と、仲間と共に学ぶことでモチベーションを維持できる「コホート学習」を組み合わせた学習システムです。一人で学習を進めるのではなく、同じ目標を持つ学習者同士が学び合うことで、モチベーションの維持にもつながります。
※コホート学習とは、同じ教育プログラムに参加する個々の学習者同士が互いに学び合い、共同学習を進めるラーニング手法を指し、アメリカで広まり、近年では日本でも定着しはじめている教育方法
運営会社 | Zenken株式会社 |
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本社所在地 | |
電話番号 | 03-3349-0451 |
公式HP | https://www.zenken.co.jp/ |
月額費用 | 14,300円(税込) |